難聴と電気治療

 

 

難聴と電気治療について

重度の難聴に悩まされている方は、医薬品による処置では症状を回復させられないということで、電気治療が用いられる場合があります。

 

内耳の蝸牛の障害による難聴は特に症状の回復が難しく、医薬品を服用しても内耳と血流の間に血液内耳関門と呼ばれるバリアがあり、これで薬の効果が塞がれてしまうのです。

 

最新の研究によって、内耳を守れるような医薬品は日々開発されているのですが、細胞死を食い止める薬の中には重大な副作用を起こすものがあります。

 

難聴だけではなく、他の身体症状に苦しめられれば更にストレスが増幅し、症状も重くなるかもしれないので、個人によっては安全な電気治療が適しているというわけです。

 

現在病院で行われている電気治療は人工内耳と呼んでおり、内耳の中に手術で電極を入れ、電気を流すことで聴神経に直接的に刺激を与え、聴覚を回復させるという仕組みになっております。

 

重度の感音難聴に悩まされているという高齢者の方は、性能の良い補聴器を装着しても音を聞き取れないことが多く、対処のしようがありませんでした。

 

補聴器を使って会話ができないのであれば、手を使う手話や唇の動きを使う読話で他人とコミュニケーションを取っていくしかありません。

 

その点、電気治療であれば両側の重い難聴の方でも処置を施せますし、最新テクノロジーを利用しているということで、注目を集めているのです。

 

日本では1987年からこの電気治療が行われており、1994年からは保険適応となったので、誰でも気軽に治療を受けられるようになりました。

 

今までに5,500人の方が受けた治療で、その数はまだ少ないものの、補聴器を装着できない方でも適応可能なので、これから増えていくのではないでしょうか。

 

人工内耳には、「電極は頭皮の下に埋め込まれるので洗髪が可能」「電池を定期的に交換する必要はない」「体外装置は補聴器と同じように小型化されている」というメリットがあります。

 

「大変な手術なのではないか?」と不安を抱く方はいらっしゃいますが、難聴の治療の中でもリスクはそこまで高くないので、後遺症が残るという心配は絶対にないのです。

 

突発性難聴やメニエール病、薬剤性難聴などありとあらゆる病気が原因の難聴にも適した治療なので、受けるかどうか医師と良く相談してみてください。

 

 

 

 


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